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所得補償保険と傷病手当金の違いは? 同時に補償を受けることはできる?

病気やケガで就労ができなくなってしまった時に補償が受けられる保険として所得補償保険があります。
公的保険として傷病手当金も挙げられますが、それぞれの違いはどのような部分なのでしょうか?
また、任意加入の所得補償保険と公的保険は同時に補償を受けることは可能なのでしょうか?
いざというときに受けられる補償は、より手厚く受けたいですよね。
今回は、それぞれの補償について解説していきます。

所得補償保険とは

所得補償保険とは、各保険会社が販売している保険商品です。
就労不能保険などという名称での販売商品もありますが、基本的には、正規・非正規に関わらず、給与を得ている方や自営業の方など、働いて収入(所得)を得ている方が「病気やケガで働けなかった場合」の収入減をカバーする保険のことです。
あくまでも所得の補償なので、もともとの収入を超える金額設定にはできませんが病気やケガで働くことができなくなった場合に、契約時に設定した保険金を毎月のお給料のように受け取ることができます。

尚、所得補償保険の補償の対象となるのは、給与所得、事業所得または原稿料などの雑所得など働いて得られる勤労所得のみとなり、利子所得、配当所得、不動産所得などの不労所得や就労の有無に関わらず得られる役員報酬などは、基本的に補償の対象外となります。

傷病手当金とは

傷病手当金とは、会社員や公務員などが加入している健康保険から支給される制度です。
自営業者など、国民健康保険に加入している人は対象になりません。傷病手当金は、病気やケガでの休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
つまり、有給休暇などその他の手段によって休業期間の給料が支払われている場合には、この制度による手当金は支給されません。尚、1日あたりの支給金額は、「支給開始日以前12カ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3」になります。

所得補償保険と傷病手当金の違いは?

所得補償保険は、給与所得者、自営業者に関わらず、働いて収入(所得)を得ている方が、万一の場合の収入減に備えて、任意で加入できる保険であるのに対し、傷病手当金は、給与所得者が加入している健康保険や公務員などが加入している共済組合から支給される制度です。
自営業者、非正規雇用の労働者、無職の人が加入している「国民健康保険(国保)」には、原則的にこうした「傷病手当金」の制度は用意されていません。

また、所得補償保険は、各社の保険種類にもよりますが、万一の場合の所得補償保険金を受け取れる期間を1~5年、または60~65歳までなど、任意で決めて契約できるのに対し、傷病手当金が受け取れるのは、支給を開始した日から最長1年6カ月間です。
以降、働けない状態が継続していても、障害年金などに該当しなければ、手当金は受け取れなくなり、収入源が絶たれてしまうことになります。

所得補償保険と傷病手当金は両方受け取れる?

公的保障である傷病手当金と、民間の任意加入の商品である所得補償保険の保険金を同時に受け取ることは問題ありません。
但し、民間の所得補償保険を複数契約している場合、補償の重複によっては、各社から満額の保険金額を受け取れない場合があります。
その場合、毎月の保険料が無駄になってしまいますので、重複の不安がある場合は、ご自身が加入している保険証券を信頼できるプロのライフプランナーに診断してもらうことをお勧めします。

まとめ

自営業者などの国民健康保険の加入者にあっては、万一働けなくなってしまった場合の傷病手当金が基本的には無いため、民間の所得補償保険や就労不能保険を検討することをお勧めします。
また、自分が加入している健康保険に傷病手当金の制度があったとしても、その金額は、給与の満額相当ではないため、収入減は避けられません。
まだまだ教育費がかかる、ローンを抱えている、など一家の大黒柱としてしっかりと収入を得ていなければならない立場の方には、民間の所得補償保険や就労不能保険でしっかりと準備をしていくことも必要ではないでしょうか?

最適な補償の金額やプランなどは、年齢やご家庭の状況にもよって異なります。

ご自身の場合のライフプランに合わせて最適な提案をしてくれる代理店や保険に詳しいファイナンシャルプランナーなどに相談してみましょう。

文責:ファイナンシャルプランナー 二戸由起子

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