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家庭内事故に注意!家庭内事故を防ぐために今できること

近年は、新型コロナウイルスの影響で、自宅で時間を過ごす人が増えています。
普段何気なく過ごし、安全だと思われがちな自宅内ですが、少しの油断で命にかかわる事故が発生しうる場所でもあります。
特に、子どもや高齢者は家庭内事故が発生しやすいので、注意して見守ることが必要です。
今回の記事では、主に発生する家庭内事故と、その事故を未然に防ぐために出来ることについてご紹介します。

家庭内事故とは?

「家庭内事故」という言葉を聞いたことがありますか?
言葉の通り、家庭内で発生する事故のことで、乳幼児や高齢者の被害が後を絶ちません。
ケガや骨折をしてしまうだけではなく、死亡事故も多く、交通事故の死亡者数2,839名(令和2年、年間死者数)2,636名(令和3年、年間死者数)に対し、家庭内事故の死亡者数は13,708名(令和2年、年間死者数)と圧倒的に多くなっています。
それくらい、身近に潜む危険が数多くあるのです。
出典:令和3年中の死者数
出典:人口動態調査 家庭における主な不慮の事故による死因別に見た調査 2020年

では、どんなところに危険が潜んでいるのでしょうか。

主に発生する家庭内事故

家庭内で発生しやすい事故として、次の4つが挙げられます。
窒息、転落、溺死、やけどです。

1つずつ詳しく見ていきましょう。

窒息

高齢者の方がお正月にお餅を詰まらせてしまい、救急搬送された。
このようなニュースを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
咀嚼力や嚥下力が落ちている高齢者や、それらの能力が未熟な乳幼児にとっては、食事自体にも家庭内事故のリスクがあると言えます。
また、小さな子どもにとってはボタンやボタン電池小さなブロックなどの誤飲や、顔に被った布団やタオルなどが首に巻き付いて窒息死してしまうこともあります。
窒息はしなくとも、ボタン電池と磁石の誤飲は特に危険と言われています。これらは要注意で保管したい物と言えます。

転落

ベランダに置いたエアコンの室外機によじ登った子どもが、ベランダの手すりを乗り越えて、転落してしまうという痛ましい事故が後を絶ちません。
子どもにとっては好奇心からつい登ってみたくなるソファやテーブルも、置いてある場所によっては死と隣り合わせになることがあります。
階段では1段分の高さを見誤ったり、足の筋力不足で上手く上がれなかったりすることで、つまずいて後ろに転落してしまうことがあります。
子どもはもちろん高齢者の方ですと腰骨や大腿骨を骨折するような大ケガにつながる危険もあります。

また、高齢者でも乳幼児でも共に多く発生しているのが、段差のない場所での転倒です。座布団や新聞紙、洋服などに足元を取られたり、滑らせたりすることがあります。
危険は段差だけではないということも意識に留めておくとよいでしょう。

溺死

溺死と聞くと、浴室を思い浮かべる方が多いのではないかと思います。
ご想像の通り、溺れる事故が多いのは浴室であり、すでに気を付けていらっしゃるかと思いますが、お子さまと一緒に入浴される際には、目を離さないようにしましょう。
ただ、盲点もあります。「溺れる」と聞いた時、どれくらいの水量を想像しますか?お風呂やプールのように全身がつかるくらいでしょうか。
実は、バケツや洗濯機などに溜まった、わずか10㎝の深さの水でも溺れる恐れがある、と言われています。
掃除の後のバケツや、雨水の溜まりやすい場所などもチェックしてみましょう。

やけど

小さなお子さまがいらっしゃるお宅では、キッチン内にはお子さまが入らないような対策をされている方も多いのではないでしょうか。
家庭内事故の発生が最も多いのはキッチンですので、やけど対策だけでなく、家庭内事故の対策としてもとても大切です。
ただ、キッチンから一歩出たところでのやけど対策はいかがでしょうか。
人の集まるリビングなどに置かれた電気ケトルやポットの転倒や転落の危険はなさそうでしょうか。
ダイニングテーブルではテーブルクロスやテーブルマットを使用する方もいらっしゃいますが、お子さまがテーブルクロスを引っ張り、熱いスープを被ってしまった、という事故も発生しています。
また、見落とされがちなものとして、炊飯器の蒸気があります。
目にはっきりと見えない蒸気は熱い思いをして初めて存在に気が付くこともあるので、置く場所に注意していきたいものの1つと言えます。

参照:家の中の事故に気を付けましょう! | 消費者庁 (caa.go.jp)

家庭内事故を未然に防ぐ方法とは

ここまで、家庭内でよく見られる事故をご紹介してきました。
続いて、これらの事故の防止策を見ていきましょう。

小物を子どもの手の届かないところに保管する

お子さまが一人で動けるようになってきたら、まず初めに気をつけたいのは、「子どもが口に入れられそうなものは、子どもの目線よりも高い場所に保管する」ことです。
高齢の家族に認知症の不安を感じるようになってきた時にも同様のことが言えます。
目に入れば、気になってしまうのが人としての性です。目に入らないところへ置き、手を伸ばさせない。これが一番の「事故予防」になります。

食べ物を小さくカットする

咀嚼力や嚥下力が落ちている高齢者の方や乳幼児に食べ物を与えるときには、「小さくする」「噛み切りやすいようにする」といった配慮で事故を防ぐことができます。
小さく切りすぎると、食べる楽しみを奪ってしまうと感じるようであれば、食材に切り込みを入れておくことで、ご自身の力で一口サイズに噛み切れるようになります。
「窒息」は「ごっくん」と飲み込めなかった時に起こります。
食材を嚙み切りやすくするだけでなく、トロミをつけたり、口の中の水分を奪うようなパサついたものを避けたりすることで誤嚥による事故の可能性を低くすることができます。

階段や浴槽に手すりを取り付ける

転落や溺死の防止策として、階段や浴槽、便器の横などに手すりを取り付ける、という方法あります。
手すりがあれば、階段でもバランスがとりやすくなりますし、浴槽内で立ち上がれず、座り込んでしまった時にも水中に潜り込んでしまうことを防ぐことができます。
公共施設のように長い立派な手すりである必要はなく、掌に納まる程度の長さでも構いません。
手すりがあるだけで身体を動かすのも楽になります。

家具の配置を工夫する

特に小さなお子さまのいるご家庭では、家具の配置を工夫するだけで、危険度が大きく下がります。
例えば、ベッドやソファの背など、「足場」になりうるものを窓に接するように置かない。
エアコンの室外機をベランダの手すり側に置かないといったことが挙げられます。
その他にも、前述した手すりを設置したり、階段に滑り止めやベビーゲートを設置することも同様です。

脱衣所や浴室に暖房機器を配置する

家庭内での死亡のリスクは、ここまでに挙げたものだけではありません。
起こりうるものとしてヒートショックによる心疾患や脳血管疾患などがあります。
ヒートショックとは気温差によって血圧が急上昇し、それによって心筋梗塞や脳出血などの症状が引き起こされることを言います。

家庭内事故の三大要因の一つとして溺死が挙がっていますが、浴槽内で意識が朦朧とし、そのまま溺れ、死に至るケースも多くあります。
血圧の変動の影響を受けやすい高齢者の方は、寒い室内とお風呂の温度差によるヒートショックの対策が重要になってきます。
室温と浴室内、脱衣所とそれぞれのスペースの温度差を小さくすることでリスクを下げることができるため、暖房器具で脱衣所内を暖めたり、入浴前に風呂蓋を開けて浴室内を暖めたりといったひと工夫が身を守ることに繋がります。

火の取り扱いに気を付ける

やかんや鍋を火にかけたまま場を離れてしまい、気がついたら水がなくなっていて、あわや大惨事などヒヤッとした経験はありませんか?
そういった不注意からの火災の危険だけでなく、火元近くに置いていたものに燃え移ったり、フリース素材などの燃えやすい衣類に燃え移ったりという危険もあります。
これらを回避するために、電気ケトルや過熱防止装置付きのガス台やIH調理器などを活用する、火をかけたらタイマーをかける、調理する際は袖口の広がった衣類や燃えやすい素材の衣類を着ないなどといった点に気を配るようにしましょう。

家庭内事故は傷害保険の補償対象

傷害保険に加入されている方もいらっしゃるかと思いますが、今回解説してきました「家庭内事故」も傷害保険で補償されます。
傷害保険で定義されている「ケガ」とは、「急激かつ偶然な外来の事故」によって引き起こされたものです。

急激=突発的に起こる。突然のこと。
偶然=たまたま発生したこと。「原因が偶然起きた」「結果が偶然起きた」「原因・結果ともに偶然である」のいずれかに該当する。
外来=ケガの原因が身体の外からの作用によること。

例えば、ある日「突然」たまたまその瞬間に「偶然」階段から落ちて「外来」である床に腰を打ち付けて骨折した。

骨折は、特にご高齢の方にとって、その後の生活の質をも左右する大変なケガになり得ます。
長期入院になることもあり、出費がかさんでしまうこともあります。

また、入院にまで至らなくても、ケガをすれば通院をする可能性があります。
そんな時に入院のみならず、通院や手術についても補償の対象となる保険に加入されていると、それらの給付金を通院時のタクシー代や治療費の自己負担分、付き添いの家族の方の交通費や雑費に充てることが可能となり、治療に専念することができるようになります。
高齢の方だけでなく、まだ1人では入院・通院ができない小さなお子さまをお持ちのご家族にも、万一の備えとして活用できるでしょう。

まとめ

家庭内事故の回避方法は、ちょっとしたひと工夫で対策できることがたくさんあります。
しかし、どれだけ対策を講じても事故をゼロにすることはできません。
ある日突然起こりうるのが「事故」だからです。
家庭内の対策を行ったうえで、万一のために傷害保険も検討してみてはいかがでしょうか。

尚、骨折などのケガが引き金となって、要介護状態になってしまうような場合に、要介護認定によって介護の給付金や年金が下りる保険も各保険会社で販売しています。
ご家庭に合った不安へ備えるため、ぜひ保険代理店の窓口を活用することをおすすめいたします。

文責:株式会社 エムアイカード
   ファイナンシャルプランナー 二戸由起子

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