三越伊勢丹でほけん

保険ブログ:保険に関するお役立ちブログ

保険ブログ

保険に関するお役立ちブログ

介護型有料老人ホーム…どんなところ?費用はいくらぐらいかかる?

介護保険のお話をする際に「介護施設に興味があるけれど、あまりよく知らない」というお客さまの声をたびたび耳にします。
そこで今回は、2019年秋に研修のために見学したある施設と、私の祖父が利用する施設をもとに、介護型ホームの一例についてお話したいと思います。

“介護体制”とは?

まず、家族や自分が介護状態になったとき、在宅サービスや施設サービス、どのような選択をしたいか考えたことはありますか?
施設を選択される方の理由に「家族に手間をかけたくない、一日中誰かに見てもらえる環境がいい」といったお声がありました。
ちなみに私の祖父は要介護4相当で、運よく地元の特別養護老人ホームに入居でき、10年以上お世話になっています。

介護型有料老人ホームと一口に言っても、サービスの違いなどいろいろな施設があります。
ホームを作る際の基準に「介護体制」があり、“入居者3人に対し介護スタッフ1人”というのが厚生労働省の基準で、特別養護老人ホームがこの基準の介護体制にあたるそうです。
利用料が高額になる介護型有料老人ホームでは、介護体制が“入居者1.5人に対し介護スタッフ1人”など、手厚くなっています。介護福祉士や正看護師など、国家資格を持ったスタッフが何名いるかというのも、施設を選ぶ際のポイントになるそうです。
介護体制を表す数字は、介護・看護スタッフの常勤換算数と入居者総数の割合です。
私の祖父が入居する特別養護老人ホームの介護体制は基準の3:1ですが、充分にお世話をしていただけてると感じました。

生活環境・サービスは?

今回見学したのは、介護体制1.5:1の利用料が高額な施設です。施設の類型としては“介護付有料老人ホーム”です。
東京都内の閑静な住宅地の中にあり、駅から徒歩10分圏内の場所にあります。ホテルの一室のような中庭に臨む個室で、食事は和食・洋食が選べるなど多彩です。
私が伺った時期は秋だったので、ハロウィンメニューや松茸のお料理もありました!
こうした季節感のある特別食も月3回程あるそうです。心身の健康を保持するためのレクリエーションも多く、フラワーアレンジメントやミュージックセラピー、書道に俳句など、皆さん楽しそうにされていて印象的でした。
メイクやネイルアートといった女性には嬉しいレクリエーションも月に1回程あります。
他にもリハビリ専用ルームや施設内にクリニックがあり、医療サポートも手厚い印象です。

ちなみに祖父が入居している特別養護老人ホームは2~4人の大部屋、食事メニューは決まっていますがやはり季節感は考えられていて、折り紙や体操などのレクリエーションや夏祭りといった催しもあります。
近隣病院とも連携がされていますので、もしものときも安心なことに変わりはありません。

気になる費用

一日中サポートが受けられて楽しみもある介護型有料老人ホームですが、やはり気になるのは利用料金です。
今回見学した高額施設の場合、71歳から入居すると(想定居住期間84カ月)入居一時金約3800万円、一時金ではなく月払方式だと、入居費用月額約35万円です。
そしてこの入居費用以外に毎月負担する費用として、管理費・食費・介護費用(合計約33万円)、介護保険給付の自己負担分(要介護5/自己負担1割の場合で約3万円)がかかります。
他にも有料サービスがありますので、快適さを追求するとお金がかかります。こちらは総月額自己負担が高額な一例で、もっと安く入居できる施設もあります。

特別養護老人ホームは総月額自己負担がおよそ15万円前後のようです。
私の祖父も公的介護保険の施設サービス利用と年金で支払っていけるようなプランにしてもらったと聞いています。
しかし、特別養護老人ホームは原則要介護3以上の方の入居、空きもなかなか無く希望していたものの入れず、有料老人ホームを検討することになった方もいらっしゃると、見学施設の方から伺いました。
また、今回見学した介護付有料老人ホームの場合でも、審査から入居までにおよそ1カ月かかります。すぐに入居できるわけではないことも併せて覚えておきたいところです。

受けたいサービスの選択肢を広げるために

家族に介護の負担をかけずに済むことを考えると、介護型ホームは魅力的に思います。
サービスや快適さを追求するともちろん利用料は高額になりますが、それだけでなく、手頃なところを選ぼうと思っても空きがなく、高額なところを選択するケースもあります。
介護型有料老人ホームを選ぶ際には、ほとんどの方がご本人かご家族が縁がある地域(半径3~5km)のホームを選ばれることが多いそうです。
ご自身やご家族に縁がある地域にどのような介護型ホームがあるのか少し興味を持っておくだけでも、いざという時の金額の目安になりそうです。
また、介護型有料老人ホームだけでなく、住み慣れた自宅で介護を受ける場合にもリフォームしたりお金はかかります。
どのような形を選ぶにしても、公的介護保険サービスだけではまかなえない部分の補てんも含めて考えておきたいものです。
貯蓄などでまかなう以外に、民間の介護保険で準備する方法があります。
民間介護保険ではまとまった一時金や年金として給付を受け取れるので、受けたいサービスの選択の幅を広げることができます。
特に介護型有料老人ホームに興味がある方は入居資金の一部に民間介護保険の給付を充てたいというお声が多いので、検討されてみてはいかがでしょうか。

執筆者:株式会社 エムアイカード 保険担当