持病があっても、医療保険には入れるの?
病気をしがちなので、入院や手術に備えて医療保険に入りたいと考える人は多いようです。
一般的に持病などがあると保険には入りにくいのですが、こうした人でも入りやすい保険があります。
病歴や持病があっても入れる医療保険とは?
医療保険には、過去に入院治療をしていたり、高血圧・糖尿病などの持病がある人でも入りやすい、「引受基準緩和型」(以下、緩和型といいます)という種類があります。
保険に入るときには、健康状態を「告知」し、保険会社はその内容を診査して、契約を引き受けるかどうかを決めます。
緩和型保険では、告知の質問項目が少なく、内容も限定されているため、持病がある人でも入りやすくなっているのです。
保険会社によって異なりますが、通常の告知が7〜8項目程度あるのに対して、緩和型の告知は3〜4項目程度です。この項目すべてが「いいえ」であれば、申し込むことができます。
引受基準緩和型保険の告知(例)
1 | 最近3カ月以内に、医師から入院・手術・検査をすすめられたか |
2 | 最近3カ月以内に、がんや肝臓病で医師の診査・治療・投薬を受けたか |
3 | 過去2年以内に、けがや病気で入院または手術を受けたか |
4 | 過去5年以内に、がんまたは上皮内新生物で入院または手術を受けたか |
*保険会社によって告知項目は異なります。
※申し込み可能=加入可能ではありません。
通常の医療保険に申し込んでみる方法も
緩和型に特有なのが、「支払削減期間」です。これは、最初の1年間は保障を半分にするというもの。
例えば入院給付金が1万円なら、1年間は5千円の保障です。
また、保険料も一般的な医療保険よりも割高になっています。
このように、緩和型にもデメリットがあります。そこで、通常の医療保険に申し込んでみるのも1つの方法です。診査基準は保険会社によって異なりますので、病歴や薬の種類などを詳しく告知することで細かな診査が可能になり、通常の医療保険に入れる場合があります。
ただ、詳細告知で通常の医療保険に入れたとしても、持病のある部位の入院や手術などは、一定期間(1〜5年程度)保障から外す、「特定部位不担保」という条件付き契約になることもあります。
緩和型という選択肢があることは、病気がちな人には嬉しいもの。とはいえ、保険は長い期間加入しますから、割高な保険料は将来的に家計負担になる可能性もあります。
通常の医療保険をあたってから、緩和型を検討してみるとよいでしょう。
文責:ファイナンシャル・プランナー 高橋浩史
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