ライフステージ別、選ぶべき保険の優先順位
いざという時のために必要な保険は、ライフステージによって異なります。
全てのリスクを保険で確保できれば安心ですが、保険料の負担を考えると優先順位が高いものから加入をしたいところです。
そこで今回はライフステージ別に選ぶべき保険の優先順位を考えてみます。
■独身の場合
就職したばかりなどで、まだ貯蓄が十分でない時期に、特に心配なのは病気やケガで入院した時の費用です。
健康保険の制度により負担する治療費には上限があるものの、入院中は食事代など治療費以外の費用もかかり、思わぬ支出となります。それを補うために必要なのが医療保険やがん保険です。
さらに病気やケガで収入が減ることが予想される場合には、収入を補填する就業不能保険も検討すべき優先順位が高いと言えます。
■結婚をして、子どもができた場合
結婚をしても共働きであれば独身の場合と保険の優先順位の考え方は変わりません。
女性の場合、妊娠中に切迫早産など長期入院の可能性もあるため、医療保険にだけは早めに加入しましょう。
子どもができると、親に万が一のことがあった場合に、子どもが独立するまでの間の生活費や教育費を準備する必要があり、死亡保障の必要性が最も高くなります。
必要な保障額も大きいため、保険料を抑えたい場合には収入保障保険等の定期保険を活用しましょう。共働きの場合は、どちらか一方の収入になってしまった時を想定して死亡保険に加入しましょう。
子どもの医療保険は、自治体に医療費助成制度があれば優先順位はさほど高くありません。
しかし、入院時の親の付き添いが家計を圧迫するケースもあるため、貯蓄が少ない場合は備えておいてもよいでしょう。
■子どもが独立したあとの場合
子どもが就職等で経済的に自立した後は、高齢になったときの医療や介護保障の優先順位が高くなります。医療保険、がん保険、三大疾病保険、介護保険で備えます。
ライフステージ | 優先順位が高い保険 |
独身 | 医療保険、がん保険、就業不能保険 |
結婚・子どもの誕生 | 定期保険(収入保障保険等)、医療保険(特に母親) |
子どもが独立 | 医療保険、がん保険、三大疾病保険、介護保険 |
ライフステージ別に保障の優先順位を考えましたが、どこまで保険で備える必要があるかは家計状況により異なります。選択に迷う場合は、専門家に意見を聞くことをお勧めいたします。
文責:ファイナンシャル・プランナー 秋山友美